ゴミ箱と屑入れ


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 ゴミを入れる箱を「ゴミ箱」と言ってしまうと、なんかそれ以上発展しないような閉塞的な感じがあります。ゴミを入れるためだけに製造された箱。その箱を購入して設置するだけで良いのでしょうか。
 「屑入れ」と呼んでみるだけで、かなり存在意義が出てきます。「ゴミ箱」にものを入れるのと、「屑入れ」にものを入れるのとでは何かちょっと違う気がするんです。ものは「ゴミ箱」へ入れた瞬間にもう存在が無くなるけれど、「屑入れ」に入れられても、その存在は続いているような感覚です。捨てるということにも美しさが必要です。
 無意識に私は「ゴミ箱」を「屑入れ」にしたがっていたようです。
 洗面においている屑入れは、骨董の白い火鉢です。そう高価なものではありません。何年か前に有田の陶器市へ遊びに行った際に線路沿いに出ている骨董屋さんで買い求めたものです。(母親の実家が伊万里ですので、有田の陶器市へは何度どなく出向いています。車で30分ほどなので車で行ってしまうのもいいのですが、伊万里駅から出ている松浦鉄道の風景が好きで、わざわざ電車で行くことも有ります。)この屑入れは、主にメイクを落とした際のコットン、ティッシュー、夫が毎日使うワンデーコンタクトレンズ、排水口の髪の毛、などが捨てられます。入る屑は限定されていますが、あるのとないのとでは雲泥の差です。これくらいの大きさの陶器の壺はわりと見つけやすいと思いますので、ぜひどこかで見つけて洗面に置いてみてください。
 そして、デスクの周りで出る主に紙屑を収める箱は、自分で作ってしまいました。正方形の段ボールに雑誌のお洒落なページを切り貼りしています。外側は高校の頃から読んでいたrelax誌のキリヌキです。art for allという連載が好きだったので真面目にキリヌキしていました。この屑入れの外側は抑えたトーンのKyle Field/Little Wingsで統一してみました。内側は紙屑を入れると見えなくなることを逆手に取って、ちょっと遊んでみました。3年ほど前に好んで入手していたPLASTIKというレバノンの雑誌は「色」に特化した雑誌でかなり強いコントラストの紙面です。輸入誌でたしか1冊2000円ほどしますが、こういう風な用途に使えるので捨てないでとってあります。内側はかなり派手に配色しました。
 キッチンは蓋が閉まる条件で探し、Simple Humanのバタフライステップカンを使っています。専用の袋がとても使いやすいのですが入手しづらく高価なので、代替品を探していました。30リットルで紐がついていて巾着袋のように楽に縛れるタイプのものです。探しましたら「リロコ」というメーカーで替わるものを見つけました。専用のもののようにピタリとはいきませんが、ある程度フィットしますし、何より価格も安いので今のところ満足して使っています。それまではいわゆる取っ手付きの袋を使っていましたが、紐付きにしてから、ごみの日の作業がとても楽です。
 捨てるものだから何でもいいような気もしますが、そういうところこそ、生活の質に直結していると考えています。