パイレックスの3-cupフードストレージ


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 作り置きは得意ではありませんが、この夏にバターナッツカボチャのポタージュを作って毎日一口づつ、食事で出していました。ビタミンのかたまりのようで、いかにも体に良さそうで、また夏の火照りをうまく冷ましてくれました。南瓜色のポタージュが入ったコンテナは100円ショップで買い求めたもので、液体の保存に重宝しています。夜寝る前に厚削りの鰹節と昆布を入れて軟水を注いで、翌朝のお味噌汁に使います。加熱した出汁は、熱さが落ち着いたら塩をひとつまみ入れてまたこれに入れて保存しています。この塩はちょっとした保存料です。
 おかずの保存は、浅い形のコンテナがいいかなと思います。冷蔵庫の中で重ねられるので省スペースです。ガラスだと中身が見えて、食品の臭いが残らず、すっきり洗えます。いろいろなサイズがありますが、私はこのpyrexの3cupを4つ、6cupを2つ、11cupを1つ揃えています。フードコンテナはいろいろなものがあり、食器棚で溢れかえってしまいます。サイズとメーカーを統一すると、食器棚でも冷蔵庫でもすっきりします。
 pyrexのガラスのコンテナは私が幼い頃から母親が愛用していました。夏に冷たいラタトゥイユを入れて、海へ出かけて、パラソルを差したテーブルの上で、そのまま蓋を開けて、焼いたお肉と一緒に。そんな素敵なランチを何度もしました。秘密のビーチへ行くために、重い道具を持ってひとつ山を越えて…妹が着ていた濃いピンク色のミキハウスの水着の柄まで…小学生の頃のことを昨日のように思い出せます。
 母は仕事で忙しかったので、帰宅してお母さんのいる友だちが羨ましかったものです。でも、当時の気持ちを慎重に思い出すと、求めても得られないと知っていたからか、「そういう感情を自覚しないように遠くを見つめる感じ」というのが一番近い感覚です。でもたまに友だちの家で、焼きたてのクッキーが出てくると堪らない気持ちになりました。
 ある日、母の仕事が休みの日に、学校から帰ると、りんごのクラフティを作ってくれていたことがありました。pyrexのガラスのコンテナの淵に焦げ付いた甘い香り。ブルーの蓋の硬さ。pyrexのガラスのコンテナを眺めていると、あまり多くない、そんな記憶をいくつも思い出します。