干し蜜柑


IMG_1105  最近わたしが開発したのがこの干し蜜柑です。

 食後に蜜柑をむいて口に放り込んだのですが、あまり美味くない。なんだか水っぽくて味がうすいやつに当たってしまったようです。半分だけ食べて新聞の上に放置してしまいました。翌日、ああ、こんなところに蜜柑を放ってしまっていたと、口に入れるとどうでしょう。房の皮の歯ざわりが「ぱきっ」と軽やかです。そしてたいそう濃い蜜柑の味。「これはいい」と思わず膝を打ちました。

 残っている、あまり美味くない兄弟たちを全てむき、私が「工場」と呼んでいる吊るし干し網に並べました。何と可愛らしい姿でしょうか。オレンジとは違う、おだやかな橙色をさらに薄く乳白色の皮が覆っています。可憐な蜜柑たち。見ているだけで心の底からときめいてしまいます。

 実験の結果、この冬場の乾燥している中なら半日〜3,4日の間で好みの加減をみるといいようです。市販されているいわゆるドライフルーツとしての乾燥蜜柑ではなく、あくまでも中はみずみずしい、セミドライです。先週の来客にせっせとお出しして、作り方もお伝えすると、みんな続々と試していただき楽しい写真をアップしてくれています。このような干し網がなくても、新聞紙やざるに放っておけば簡単にできます。ちなみに皮も干せば「陳皮」となって立派な入浴剤になってくれます。