黒の洗濯


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 黒いクルーネックのTシャツと、黒い麻のシャツが大好きで、メーカー違いで複数、さらに気に入れば同じ形を何枚か買います。特にAmerican Apparel(アメリカン・アパレル)のベイビーリブのクルーネックは大好きな形なのでMサイズの半袖、長袖で黒は数枚づつ持っています。これに関してはスペアも買うので、まだ袖を通していないストックもあります。American ApparelのベイビーリブはAmerican Apparelが日本に来た頃からずっと着ています。当時大学生だった私。TPOもなにもありませんから、いつもAPCのRESCUE(アーペーセーのセスキュー)っていうワイドな形のデニムを腰パンで履いて黒いTシャツを着ていました。靴もボロボロのスニーカーか、夏はビーチサンダル。当時はGAP StretchシリーズのTシャツも好きで愛用していましたが、今はサイズ的にピチピチになりすぎるので、もう少し生地が厚いものを選んでいます。

 PETIT BATEAU(プチバトー)のベーシックなクルーネックも大好きです。生地がしっかりしているので着込んでゆくと布っぽくなってゆくっていうか、へたれずに逆に目が詰まって強くなってゆく感じがします。agnes b.(アニェスベ)の定番のボーダーシャツもそうです。アニェスの赤と白のボーダーは両親がお揃いで着ていました。adidas(アディダス)の赤いガゼルもお揃いだった気がします。私の実家の母は武蔵美生時代、アニェスが日本に来た時にはまって、食事を削っても青山のブティックに行っていたといいます。当時買ったオレンジ色のコットンニットの複雑な編みのカーディガンなど、今でも大事にしているようです。

 30歳になってからは、Tシャツよりもボタンシャツをよく着るようになりました。特に夏は麻のシャツが気持ちよく、白、ブルーと薄い色をよく着ています。ただ、夕方以降のお出かけの時は、黒の麻がなんとも良い気分です。下着はごくあっさりしたもので胸をぺちゃんこにして、ボタンは開け気味。カバンも小さな布製のものを持って、サンダルで出かけます。群青から黒に変わってゆく空にゆらゆら浮かぶオレンジ色や赤のネオンや車のテールランプがデコルテに浮かび上がります。

 黒いお洋服は白のように脇や首の汗ジミが気にならない変わりに、洗濯を繰り返すたびに白っぽく色が褪せてしまいます。特に麻はがっかりするほど色褪せてしまいます。お気に入りだったユニクロのメンズのリネンシャツはもうダメです。上海灘(SHANGHAI-TANG シャンハイタン)の麻のシャツは色褪せるのが嫌であまり着ていません。綿も麻ほどでもありませんが色褪せします。今までお気に入りの黒いシャツを何枚色褪せで捨ててきたか。

 欧米のほうで「黒もの専用洗剤」があると聞いたのはつい最近です。ドイツのドマル(domal BLACK FASHION)というメーカーのものは実際に洗剤の色も黒く、積極的に黒くさせるとのことで、いかにも効きそうだったのでを探したのですが国内では見つからず、同じくドイツのヘンケル社のパーウル(Perwoll Insentive Schwarz)にしました。香りはいかにも海外の洗剤の香りがして不気味なのですが、お好きな方はお好きかもしれません。白物と一緒に洗っても問題ないのですが、私はジーンズなどとダークカラーのものだけをまとめて洗います。

 黒にかんしては、白のように効果がわかりづらく、気休めのような気もしますが、気持ちは大事です。