暮らしの趣味」カテゴリーアーカイブ

バスルームの研究<1>

November 10th, 2017

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 お風呂掃除の道具をどこに置くか、人ぞれぞれ考えがあるようです。
 浴室に常設してしまう。なぜなら掃除に取り掛かりやすいから。脱衣所の見えないところに置く。なぜなら見栄えが悪いから。

 私は後者気味な前者です。ある時、天の声がして「それなら植木鉢を使うといいよ。濡れたって構わないし、底に穴が開いているから水はけもいいのさ」というのです。私は基本的にアイデアマンで、更には努力家なので、いつも色々な部分を改良しようと目を光らせては思い巡らしているのですが、時にこのように全く違うところからアイデアを渡されることがあります。サイキー(精霊)です。

 早速のところ、ガーデンショップに駆け込んで自分のバスルームにあう素敵な穴あきポットを探しました。ガーデンショップでは鉢カバーにも穴を開けてくれるとこがあります。鉢を選ぶときは「深いもの」を探してください。入浴中、少しでもお道具が目に触れないようにするためです。せっかくここまでしておきながら、素敵なポットからブラシがはみ出しているなど論外です。お洒落なパッケージの洗剤なら少しははみ出してもオーケーです。


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貧しさのような温かさ

May 17th, 2017

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 コットンの刺繍入りのカーテン生地でパジャマのズボンを縫った時に出た切れ端。刺繍部分を捨てるのが忍びないけど、捨てなきゃと気持ちを奮い立たせて屑入れに放ったんです。

 翌日ベッドリネンを荷造りしている時に、コンフォーターカヴァにいくつか穴が空いているのに気づいたのです。これは冬の間ねこたちがシーツと掛け布団の間へ潜り込む時に、爪をたててしまうので空いてしまう穴なのです。私は前の日の夜に捨てた刺繍部分を屑入れから漁りだしました。そして手頃なサイズにチョキチョキ切って、コンフォーターカヴァの穴を繕いました。

 穴を繕う行為というのは、温かいような惨めなような不思議な感覚があります。真っ白な麻のベッドリネンを繕う私は、何か貧しいフランスの農家の女の子になってしまったような夢をみているようでした。

 自分の母親も、こういうちまちまとした繕いものを良くしていた気がします。両親が揃いで着ていたブルックスブラザーズのパジャマの生地は良く繕いに使っていた記憶があります。密度の高いブロードのブルーとホワイトのストライプでした。

 


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形のない贈りもの

March 15th, 2017

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 素敵な方から素敵な贈り物をいただいた。Karma Kametの香りを閉じ込めたサシェ。
 首元からふんわり香ると素敵だなと考え、大好きなシルクのスカーフやストールを入れているクローゼットに。正方形の麻の袋にかけられたリボンの色と、それを留めているグレーのタグの色の組み合わせが、私の持っているスカーフのトーンと驚くほど一緒だったことに気づく。もちろん贈り主にクローゼットの中身を紹介したことはない。
 香りの贈り物というのは難しいもの、と決めつけてしまっていたけれど、クローゼットを開くたびにあの人を想う、出先でふと、鼻先をくすぐるこの香りで、あの人と心が重なってあたたかくなる。


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日曜日の夜の過ごし方

September 26th, 2016

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 日曜日の夜は、明日から始まる新しい1週間の始まりの時間です。夕食を早めに済ませて、22時で閉店する近所のスターバックスへ行きます。食後のコーヒーを飲みながら、明日から始まる仕事に少し手をつけておきます。22時で強制的に終了です。正味2時間程度ですが、明日からの仕事の予定が立ちます。日曜日の夜に明日からの仕事を思うと嫌になるという話もありますが、習慣にすると慣れてきます。特に夫はこの時間を大切にしています。
 帰宅したらすぐシャワーをして、好きなお酒を作って、キャンドルをつけて読書をします。ナッツやチーズなども用意します。スコッチが好きなので、いくつか用意しています。今夜私は常温の軟水と同量で割る「トワイスアップ」という飲み方です。もっとも私はあまりお酒が強くないので、スコッチと軟水を1:1.2でつくります。バーテンダーのように勘がきかないので、しっかりと計量カップで計ります。適当にすると香りの輪郭が適当なものになってしまいます。夫は今夜はクラッシュアイスで「ミスト」を作っていました。


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黒の洗濯

August 24th, 2016

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 黒いクルーネックのTシャツと、黒い麻のシャツが大好きで、メーカー違いで複数、さらに気に入れば同じ形を何枚か買います。特にAmerican Apparel(アメリカン・アパレル)のベイビーリブのクルーネックは大好きな形なのでMサイズの半袖、長袖で黒は数枚づつ持っています。これに関してはスペアも買うので、まだ袖を通していないストックもあります。American ApparelのベイビーリブはAmerican Apparelが日本に来た頃からずっと着ています。当時大学生だった私。TPOもなにもありませんから、いつもAPCのRESCUE(アーペーセーのセスキュー)っていうワイドな形のデニムを腰パンで履いて黒いTシャツを着ていました。靴もボロボロのスニーカーか、夏はビーチサンダル。当時はGAP StretchシリーズのTシャツも好きで愛用していましたが、今はサイズ的にピチピチになりすぎるので、もう少し生地が厚いものを選んでいます。

 PETIT BATEAU(プチバトー)のベーシックなクルーネックも大好きです。生地がしっかりしているので着込んでゆくと布っぽくなってゆくっていうか、へたれずに逆に目が詰まって強くなってゆく感じがします。agnes b.(アニェスベ)の定番のボーダーシャツもそうです。アニェスの赤と白のボーダーは両親がお揃いで着ていました。adidas(アディダス)の赤いガゼルもお揃いだった気がします。私の実家の母は武蔵美生時代、アニェスが日本に来た時にはまって、食事を削っても青山のブティックに行っていたといいます。当時買ったオレンジ色のコットンニットの複雑な編みのカーディガンなど、今でも大事にしているようです。

 30歳になってからは、Tシャツよりもボタンシャツをよく着るようになりました。特に夏は麻のシャツが気持ちよく、白、ブルーと薄い色をよく着ています。ただ、夕方以降のお出かけの時は、黒の麻がなんとも良い気分です。下着はごくあっさりしたもので胸をぺちゃんこにして、ボタンは開け気味。カバンも小さな布製のものを持って、サンダルで出かけます。群青から黒に変わってゆく空にゆらゆら浮かぶオレンジ色や赤のネオンや車のテールランプがデコルテに浮かび上がります。

 黒いお洋服は白のように脇や首の汗ジミが気にならない変わりに、洗濯を繰り返すたびに白っぽく色が褪せてしまいます。特に麻はがっかりするほど色褪せてしまいます。お気に入りだったユニクロのメンズのリネンシャツはもうダメです。上海灘(SHANGHAI-TANG シャンハイタン)の麻のシャツは色褪せるのが嫌であまり着ていません。綿も麻ほどでもありませんが色褪せします。今までお気に入りの黒いシャツを何枚色褪せで捨ててきたか。

 欧米のほうで「黒もの専用洗剤」があると聞いたのはつい最近です。ドイツのドマル(domal BLACK FASHION)というメーカーのものは実際に洗剤の色も黒く、積極的に黒くさせるとのことで、いかにも効きそうだったのでを探したのですが国内では見つからず、同じくドイツのヘンケル社のパーウル(Perwoll Insentive Schwarz)にしました。香りはいかにも海外の洗剤の香りがして不気味なのですが、お好きな方はお好きかもしれません。白物と一緒に洗っても問題ないのですが、私はジーンズなどとダークカラーのものだけをまとめて洗います。

 黒にかんしては、白のように効果がわかりづらく、気休めのような気もしますが、気持ちは大事です。


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