暮らしの趣味」カテゴリーアーカイブ

BINGOYA

March 12th, 2014

IMG_1224  若松河田の備後屋へ先日はじめて行ってきました。民藝品は作家さんのものと違って、気軽さがあって好きです。もちろん作家さんのつくった唯一無二の作品も大事ですが、民藝品は生活の隙間をいい感じで埋めてくれます。価格の安さもあります。備後屋は、シンプルで影があって渋みのあるようなものがセンス並べられているので若い人向けだと思います。特に感動したのが包み紙です。フォントとカラーもバッチリです。

 去年の夏に、妹と思い立って善光寺に行ったとき、道中の戸隠のあたりで偶然見つけた黒姫物産センターもおかしな民藝屋さんでした。とにかく大きくて古い昭和の建物で、大量の民藝品が置いてあります。地下では、蕎麦を食べさせる食堂があります。食券を買っておばちゃんに渡すと、アルマイトのお盆に載せたかけそばをくれます。安くて味も悪くなかったです。奥のほうでは怪しい骨董屋さんに場所を貸しているのか、これまた怪しい古道具が所狭しと並んでいます。「鮭を取った木彫りの熊が3つ並んでいる」といった類の古道具です。こういうところは「バイヤーによるセレクト」が入っていないので、選ぶ方のセンスが問われ、楽しいです。こういうとき特有の高揚感があります。この種の興奮をぐっとこらえていると、視野と動体視力が通常の3倍モードへなってゆきます。「バイヤーによるセレクト」に気づいてしまうとこういう高揚感を得られないです。

 しかしながら、老舗というものはセレクトとかそいういうのを凌ぎますね。盛岡の「光原社」は圧倒的でした。日本の民藝品を売っているのに、ヨーロッパにいるようでした。この時ばかりは興奮しすぎて、視野がとても狭くなって暴走しました。「光原社」は宮沢賢治が『注文の多い料理店』を発刊したことでも有名です。盛岡はとても面白い街でした。フクダパンや生食普及会など普通じゃない店がたくさんあります。必ず再訪しようと思います。

 備後屋の話から盛岡の話になってしましました。ところで先日骨董通りの「もりた」へ行ってハギレを買い求めた話は、別途いたします。


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ミルク風呂

March 11th, 2014

IMG_1602  今朝は時間にゆとりがあったので、朝食の支度を始める前に、暑いお風呂を沸かしました。しゃっきり目を覚まそうと、精油をブレンドして少量牛乳に混ぜてお風呂へ入れました。水と精油は混じりあいません。吸引する意味では精油を直接お風呂に垂らしてもいいと思いますが、私は岩塩か牛乳を介してお湯に混ぜています。

 ローズマリーとスコットパイン(赤松)と1滴だけペパーミントです。ローズマリーはベルベノンです。ラベンダーなどに比べて香りの印象がドライです。乾いた冬の朝のイメージと一致します。パインも針葉から取っているんだと思いますが、何となく赤松の乾いた木の皮を彷彿とさせます。

 このブレンドは、午前中よく部屋のディフューザーでもたいています。私なりの気付け剤です。


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イエナ・グラス

March 10th, 2014

IMG_0695 IMG_0702  ハーブティを飲むときは、香りだけではなく、花や葉や枝が舞う色を眺めて癒やされたいと思い、ガラスのジャンピングポットを探していました。

 雑貨屋さんなどを見て回りましたが、納得のいくものが全くありませんでした。注ぎ口が妙に急須っぽいのはおかしいですし、かぼちゃ型などはごめんです。最終的にハリオのもので手を打とうと思っていたら、イエナ・グラスを見つけました。ハリオに比べて注ぎ口がすんなりしてるような気がして即決しました。

 イエナ・グラス(JENAER GLAS)はドイツのツヴィーゼル・クリスタルグラス社(Zwiesel Kristallglas)というガラスメーカーのラインのひとつです。元々はドイツで製造していたようですが、現在はハンガリーの工場が下請けして造っているようです。公式のオンラインストアでは新しいモデルのポットが売られています。ステンレスの蓋でシャープなデザインです。それも素敵ですが、パーツはすべて透明であって欲しかったのと、金気を避けて、旧デザインを他で探しました。

 狭い日本の家庭に対しては、かなり横にゆったりしたデザインです。空間にも時間にも、ゆとりのある生活の要求をしているように感じます。


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メディシンボックス

March 7th, 2014

IMG_0678  よくアメリカなんかの映画で華奢な女が、頭が割れるように痛いのでベッドから仕方なく起きだして、ビッグシャツ姿で寝室からつながるバスルームへ行く。鏡の上についてる小さなライトから伸びてる頼りない紐を引いて蛍光灯が点く。頭が痛いし眠っていたからとにかく、眼の焦点が合わない。鏡面になっているメディシンボックスをまさぐってアスピリンを探す、やっと見つけたアスピリンの蓋を苛立ちながら開けて、ピルを下の歯の裏に入れ、蛇口から直接水を飲んだ。金髪の細い毛はくしゃくしゃのままだ。時計を確認してまた、シーツの中へ戻る。

 

   ここ2年ほど、マウスウォッシュはリステリンのオリジナルを使っています。とてもドライで、というのも、アルコールがとても強いので最初は驚いたのですが、不思議とクセになり今では「これでなければだめ」という状態になっています。メンソールよりも1.8シネオールが多く配合されているので、ローズマリーという程の香りはないですが、ミントではないです。これに慣れてしまうと、他のマウスウォッシュのウエットな甘みが気持ち悪くてだめです。ただ、エタノールが強すぎて、洗口した直後にテストすると飲酒運転になってしまう、なんていう話も聞いたことがあります。

 薄いカラメル色、白、黒のバランスも好きです。いくら良い製品でもパッケージデザインが気に食わないと、気分が良くならないです。


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干し蜜柑

March 4th, 2014

IMG_1105  最近わたしが開発したのがこの干し蜜柑です。

 食後に蜜柑をむいて口に放り込んだのですが、あまり美味くない。なんだか水っぽくて味がうすいやつに当たってしまったようです。半分だけ食べて新聞の上に放置してしまいました。翌日、ああ、こんなところに蜜柑を放ってしまっていたと、口に入れるとどうでしょう。房の皮の歯ざわりが「ぱきっ」と軽やかです。そしてたいそう濃い蜜柑の味。「これはいい」と思わず膝を打ちました。

 残っている、あまり美味くない兄弟たちを全てむき、私が「工場」と呼んでいる吊るし干し網に並べました。何と可愛らしい姿でしょうか。オレンジとは違う、おだやかな橙色をさらに薄く乳白色の皮が覆っています。可憐な蜜柑たち。見ているだけで心の底からときめいてしまいます。

 実験の結果、この冬場の乾燥している中なら半日〜3,4日の間で好みの加減をみるといいようです。市販されているいわゆるドライフルーツとしての乾燥蜜柑ではなく、あくまでも中はみずみずしい、セミドライです。先週の来客にせっせとお出しして、作り方もお伝えすると、みんな続々と試していただき楽しい写真をアップしてくれています。このような干し網がなくても、新聞紙やざるに放っておけば簡単にできます。ちなみに皮も干せば「陳皮」となって立派な入浴剤になってくれます。


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